百歳夫婦・百歳双子など

[yomogi]

子供７人も全員健在　上野の中沢さん　妻１００歳、夫９８歳
上毛新聞、2006年5月27日付、本紙、西北毛

　上野村最高齢者の中沢ツルさん＝乙父＝が百歳の誕生日を迎え、夫の藤次郎さん（98）と元気に過ごしている。二年後には同村初の「夫婦とも百歳以上」となりそうで、近所の人たちも喜んでいる。十五日の誕生日には松元宇隆村長がツルさんを訪ね、「これからも健康で長生きしてください」と慶祝状と祝い金を贈った。
　ツルさんと藤次郎さんは、一九三一年三月に結婚。七人の子供を授かり、全員が健在だ。現在は長男の正芳さん（73）夫婦と四人で暮らしている。農業を営み、昔は養蚕、コンニャクを手掛け、今は野菜を栽培している。
　ツルさんは、やや耳が遠いものの、日常生活は普通にでき、庭を散歩するのが楽しみの一つ。長寿の秘訣は「特にない」が、毎晩夫婦で少量の酒を飲み、「好き嫌いなく何でもおいしく食べている」という。
　百歳となったツルさんは「長生きして良かった。みんなと話ができてうれしい」と話し、藤次郎さんも「寿命もあるが、子供たちに支えられて夫婦で長生きできたのが何よりだ」と目を細めている。



夫婦そろって１００歳超　上野の中沢藤次郎さん、ツルさん　笑顔満開長寿祝う
上毛新聞、2008年4月10日付、本紙、西北毛

　上野村乙父の中沢藤次郎さんが八日、満百歳の誕生日を迎え、一緒に暮らす妻のツルさん（百一歳）とともに、夫婦で百歳以上となった。同村によると夫婦とも百歳以上は村内初。松元宇隆村長や知人らが同日、中沢さん宅を訪れ、家族とともに長寿を祝った。
　中沢さんはツルさんと長男夫婦との四人暮らし。七人兄弟の長男で、ツルさんと一九三一年三月に結婚。八人の子宝に恵まれ、孫、ひ孫、玄孫（やしゃご）までおり、約六十人にも上る。
　農業を営み、昔は養蚕やコンニャクを手掛けていた。民謡が趣味で、声がいいと評判だ。長寿の秘けつは「分からない」というが、何でも食べ、近くを散歩し、毎晩、少量の酒をたしなむ。耳の少し遠いツルさんのために人の話が聞きづらい時はそばで分かりやすいように伝えているという。
　この日、中沢さんはしっかりと立って松元村長から慶祝状などを受け取った。その後、家族や知人らから祝福を受けながら和やかな雰囲気で歓談。「今まで多くの人に力をいただき、いい日が迎えられた。夫婦で百歳になれてよかった」と笑顔を浮かべていた。



伊勢崎の小林健次郎さん、いつさん　夫婦そろって１００歳　市長が慶祝
上毛新聞、2011年8月26日付、本紙、県央１

　伊勢崎市平和町の小林健次郎さんが25日、１００歳を迎えた。妻のいつさんは３月22日に一足先に１００歳となっており、全国的にも珍しい“２００歳夫婦”となった。
　五十嵐清隆市長が慶祝訪問に訪れ、「これからもお体を大切にお元気で」と声を掛けると、健次郎さんは「ありがとうございます」としっかりした声で答えた。
　健次郎さんは25歳でいつさんと結婚。戦時中は中島飛行機で油圧部品の検査など担当した。戦後は桐生市内の輸出織物関連の会社に勤め、退職後は町内の老人会長や検察審査会の委員などを務めた。
　夫妻は仲良く、近くのデイサービスに週２回通っていたが、７月下旬になっていつさんが体調を崩し、市内の病院に入院した。同居する長男の喬さん（71）は「母は入院する直前まで梅干しをつくるなど元気だった。結婚75周年でもあり、夫婦で１００歳を迎えようと楽しみにしていた」と話している。



《ちょっといい話》　孫たちに慕われ天国へ
上毛新聞、2012年2月19日付、本紙、２社

　昨年に１００歳で亡くなった妻とともに“２００歳夫婦”だった小林健次郎さん＝伊勢崎市平和町＝が亡くなった。最期の言葉は「ありがとう、ゆっくり休んでくれ」。家族に感謝の気持ち伝えた翌朝、安らかな表情で旅立った。
　「長生きの秘訣（ひけつ）は孫育て」と話していた健次郎さん。長男の喬（たかし）さん（71）は夫婦共働き。単身赴任のため家を空けることが多かった。そのため、孫を保育園へ送るなど、妻のいつさんとともに夫婦で面倒を見てきた。
　孫の智さん（42）は「学校から帰宅するとおやつを用意してくれ、一緒にテレビで相撲を見ながら将棋をしていた」と振り返る。学校でいじめに遭っていないか心配するなど、思いやりの心を常に忘れなかったという。
　４人の孫たちは、敬老の日や誕生日など記念日ごとにプレゼントを贈った。それは健次郎さんが亡くなる直前まで続き、食が細くなったことを心配しておかゆを贈り物として届けたこともある。
　葬儀には、すっかり頼もしくなった孫たちが駆け付けた。「今までありがとう、お疲れさま」―。心からの感謝という孫たち最後のプレゼントは、天国の健次郎さんに届いていることだろう。（斉藤弘伸）



町田さん１００歳顕彰状に笑顔　渋川
上毛新聞、2013年5月17日付、本紙、西北毛

　渋川市北橘町上南室の町田とみさんが１００歳を迎え、自宅で阿久津貞司市長から顕彰状を受け取った。
　阿久津市長が「おめでとうございます」と声を掛けると、町田さんはにこやかな表情で深々とお辞儀をし、顕彰状を受け取った。
　町田さんは１９１３年５月生まれ。夫の五作さんも現在１０２歳で、夫婦そろって１００歳に到達した。これまで夫婦仲良くゲートボールや旅行を楽しんできたという。