百歳夫婦・百歳双子など

[名無し]

長寿ペア、一族で祝福／夫１０４歳、「お待たせ」愛妻も１００歳に＝有明の野口経盛さん・トメさん
南日本新聞　2002.09.15　朝刊　(全564字)

　「お前が元気で百歳になっとをずっと待っちょった。こげんうれしかことはなか」「じいちゃん、ありがとう。みんなのおかげで百歳まで生きて本当にありがたい」。

　敬老の日を前にした十四日、有明町野井倉の農業野口正人さん（５７）方で、百四歳になる父親の経盛さんと今年百歳になった母親トメさんの長寿を祝う会があった。

　二人は同町の長寿一位と二位。祝賀会には近くに住む子や孫、ひ孫ら約三十人が駆け付け、夜遅くまで歌や踊りで長生きする二人を祝福した。

　この日を待ちこがれていた経盛さんは「きょうは人が多かで座が弾ん。まだまだ二人で長生きせんなら」と大喜び。宴の半ばでは、歌が達者なトメさんのおはら節まで飛び出し盛り上がった。

　経盛さん夫婦はともに有明町の出身。約八十年前に結婚し、子供六人をもうけた。今は孫が十七人、ひ孫が二十七人。やしゃごも一人いる。

　自宅は四男正人さん宅の隣。日常の世話も正人さん夫婦がする。トメさんの足腰が弱っているため、お茶入れなどは経盛さんの日課。テレビを見る見ないでよくけんかもする。負けるのはたいてい経盛さんで、つえを頼りに外へ出ていくらしい。

　二人は結婚後、サツマイモや米、菜種など農業一筋に働いてきた。正人さんは「若いころの難儀とよく歩くことが二人の長寿の秘けつのよう。今も本当に手がかからない」と話していた。